キューバ

02 「あなた日本人?」「どこから来たの?」

ハバナの街を歩いていると50メートルごとに地元の人に声をかけられる。
「50メートル」というのは決して誇張ではない。
女性ふたりで歩いていたからというせいもあるだろうが、
それでもナンパ目的ではなく、純粋に興味を持ってそれを直接ぶつけてくるのだ。
世界中どこでも日本人観光客がいる現在でさえ、日本人は珍しいらしい。

ある時カメラを片手に歩いていたら、
「ちょっと!私を撮って!」
と詰め寄ってくる若い女の人に面食らったことがある。

またある時、私たちが日本人だと分かると、
「じゃあこれなんて書いてあるの?」
とおもむろにシャツの袖をまくりあげたハタチくらいの若い男の子。
その腕には日本語で刺青があり、
そこにはなんと「水族館」と彫ってあった・・・。

私は現地のスペイン語学校に通っていたのだが、
毎日通学路で会うおじさんとはいつのまにか友達になっていた。
キューバ人は本当にひとなつっこく陽気な人達だ。

1961年のキューバ革命以来キューバは社会主義の国で、
現地の人々に話を聞くと生活苦を主張する声も多いようだ。

「配給だけではとても満腹にならない」
「長らく肉を口にしていない」
「バスがいつも満員で通勤が不便だ」
「アパートの上層階で断水が多い」・・・など。

さらに「たいした娯楽がない」
「最新のアメリカンファッションできめたい」
「ビデオデッキが欲しい」
「自家用車なんて夢のまた夢」・・・

不平不満は止まらない。

しかし不満を述べる一方でキューバの人々は現在あるもの、持っているもので人生を十分に楽しんでいるように見える。

濃厚で親密な人間関係、
治安が良くて人種差別の少ない社会、
そんな社会で人々は熱烈な恋愛をし、
満員バスでライブ会場に詰めかけ、
サルサを汗だくになって踊り、
肌の色や年齢に関係なく隣人とドミノゲームを楽しむ。

亡命者として国を去った者でさえ、
故郷の暮らしはずいぶんと恋しいものらしい。

一緒にキューバを旅した友人とこんな話をしたことがある。
「若いうちにスペイン語留学するなら、スペインに行くか、それともキューバか?」
私は迷わずキューバと答えた。

物には恵まれていなくても、キューバ人は人生の楽しみ方を知っている。
サルサと共に、ぜひそれを身をもって教えてほしいと思うからだ。

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アンダルシア・恐るべきスペイン人パワー

Blog スペイン人はみな朝から元気?
その日は朝8時のバスでアルコス・デ・ラ・フロンテーラに
行くので、早起きしてバスターミナルへ向かった。

アルコス行きのバスは7割がた埋まっていて、
スペイン人の若い女の人が多かった。

いざバスがターミナルの門を出ようという時、
前にいたバスがその門にバスのおしりをこすってしまった。
確かにそこは道の前方が工事の為ふさがれているので、
道幅がせまくかなり運転しづらい場所のようだ。

その運転手がバスから出てきた。
どうするのだろうと思いながら見ていると、
しだいに警備員や他のバスの運転手まで出て来て、
あーでもないこーでもないと言いあっている。

しばらくして運転手がバスに戻った。
もう一度トライするらしい。

すると私達のバスの社内から、ヤジが飛び交い始めた。
みんなスペイン語なので何を言っているか分からず、
知りたがりの私は大変悔しかったのだが、

おそらく「おい、頑張れよ!」とか
「へたくそ!次はしくじんなよ!」といったことを
口々に言っていたのではないかと思う。

その声の大きさとがらの悪さでは下手なおやじよりも
上をいっていた。

バスはなんとか難所をくぐり抜けた。
やれやれ。

しかし、今度は私達の番である。
我らが運転手の腕が試されるときがやってきたのである。
すると今度は、「頑張れ!我らが運転手さんよ!」とか
「上手なところを見せつけておやり!」などと
一段と大きな声でやじを飛ばす始末。

もう若い女性とは思えない興奮ぶりで、
車内は朝から大盛り上がりである。

運転手泣かせの角を恐る恐るなんとか私達のバスが
通り抜けるとみんなで拍手喝采で、
「オレ!」という闘牛まがいの掛け声まで上がっていた。
私もつられて拍手したのは言うまでもないが。

しかしこれだけではなかった。
早起きした分車内でゆっくり眠っていこうと思っていた私が
甘かった。

車内は大声で話す女の人達の声でじつににぎやかだった。
中には静かなBGMがかかっているにもかかわらず、
自分で持ってきたカセットテープを運転手に渡し
「ねえ、これかけてよ。」と言う人もいた。

運転手はしぶしぶそのとてもリズミカルで
アップテンポなテープをかけていた。

しかしまあ、
よく朝からこんなにハイ・テンションになれるものだと
感心してしまった。
低血圧の人は少ないのだろうか?

途中小さな村へレス・デ・ラ・フロンテーラを経由するので、
街中の停留所に止まった。

窓の外を見ると小さな露店があり、
おばさんがチュロスを揚げて売っていた。
揚げたてのチュロスはとてもおいしそうだった。

乗客の何人かはバスから降りて買いにいっていた。
チュロス片手にバスに戻ってきた女の人に、
運転手さんは「ひとつちょうだい」とねだり、
ひとつもらってうれしそうに食べていた。

なんだかこれは修学旅行のバスのようだ。
本当にみんな知り合いみたいである。
日本では、特に都会では見られない光景の連続だ。
スペイン人の元気の良さに圧倒されながら、
この一日は始まったのだった。

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アンダルシア・コルドバのパティオ祭り

Blog16 私達がコルドバを訪れたのは、
ラッキーなことにパティオ祭りの最中だった。

ガーデニングの元祖イギリス人にとって
自分の家の庭にいかにきれいに植物を育てるかが
最大の関心事なら、

スペイン人の住居独特のパティオ(中庭)を
いかに花できれいに飾るかが
スペイン人にとって最大の関心事のひとつと言っても
過言でないだろう。

そしてせっかくきれいに作り上げたパティオなら
ぜひみんなに見てもらおうというのがパティオ祭りなのだ。
5月上旬の10日間程一般家庭のパティオが開放される。

そしてその間はよその家の中庭を自由に見て周れるのだ。
私達はパティオ祭り用の地図をもらい、
ルート上の指定された家々を周るべく、
オリエンテーリングのように地図を片手に出発した。

どの家の中庭にも壁にたくさんの鉢が掛けられていて、
どの鉢にも花がこぼれんばかりに咲いていた。
パティオというのは通常2階建ての家の中央が
吹き抜けになっているので、
その壁も当然屋根の高さまで続いているのだ。

あんなに高い所にある鉢にどうやって水をやるのだろうと
不思議に思っていたところ、
ある家のパティオで2mくらいある長い棒の先に
缶が括り付けられた物と、
やはり2m近くありそうな長く細い管状のホースを見つけた。

これでひとつひとつに水をやっているのかと思うと、
花とパティオに対する愛情がなければできない技だと思った。
ポトス でさえ 枯らしてしまう私にはまず無理だろう。

どの家のパティオもとても美しく、
花々は手入れが行き届いていて、
井戸やランプその他の小物の配置で、
家の人の好みやこだわりが感じられた。

特に印象的だったのは
アルカサルの近くのおしゃべり好きなおじいさんのいるおうちで、
そこはまるでギリシャの家のように青いドア、青い窓枠をしていて、
ピンクや赤のビビッドな色の花とマッチしてとてもきれいだった。

パティオの椅子に腰掛けたおじいさんは、
足をとめたスペイン人の青年とずっとおしゃべりをしていた。
この自慢のパティオができるまでの苦労話でもしていたのだろうか。

それから大きな黄色い壁の家のパティオも、
広い庭にアラブ風の大きなランプが置いてあったり、
夕方だったのでアンティークなろうそく立てに長いろうそくが
立てられていたり、
まるでインテリアの雑誌を開いているように素敵だった。

その家の3歳の女の子アンドレアちゃんはくりくりヘアで、
目もパッチリでまるで天使のようだった。
あまりの愛くるしさに、
私のこの日のスーパーモデルになったことは言うまでもない。

途中地元のおじさんたちが何人かたむろしているところに
出くわした。
「どこから来たのか?」などと聞かれ、
それに答え、今パティオを見てまわっていることを言ったら、
ひとりのおじさんが何か尋ねた。

片言のスペイン語で成り立っているコミュニケーションである。
中2の英語程度のスペイン語ともなるとすでに手も足も出ない。

おそらく「田中さんとこのパティオはきれいだぞ。もう見たか?」
といったようなことを聞いてきたのだと思うが、
私達が分からなそうな顔をしていると、
「こっちへ来い」とおじさんは私達に手招きをした。

そして近所の田中さんの家まで連れて行ってくれたのだ。
おじさんは田中さんとはもちろん知り合いらしく、
一緒におしゃべりしていた。

スペインには各地にさまざまなお祭りがある。
パンプローナの牛追い祭りやバレンシアの火祭りなどは
とても有名だ。

それに比べるとこのコルドバのパティオ祭りは
そんな派手さやにぎやかさは全くないが、
それゆえにかえってそこに住むの人の生活の様子が
垣間見られたり、
地元の人と直接触れ合えたりして、とても有意義だった。

最後に
パティオをあそこまで美しい空間に作り上げるスペイン人の
情熱には本当に敬服する。
私も見習って、まずは新しいポトスでも育ててみようかと
考えている今日この頃である。

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ウズベキスタン~シルクロード撮影記

Blog13 この国に来るといつも感じることがある。
それは「人間臭さ」である。

小さな街、又は小さな村の近くを車で走っていると、
いろいろな人に出くわす。

「こんなに重くはないのだろうか?」

と、こちらが心配してしまうくらいたくさんのずた袋を自転車に乗せて走って行く青年、
赤ちゃんを抱えさらに小さい子供の手をひいて歩く若いお母さん、
今日本ではほとんど見られないサイドカー付きのバイクをブルンブルンいわせて走り去って行く夫婦、

道端で遊びに興じる子供達、
馬車ならぬロバに引かせた荷車を操るおじさん……。

東京のコンクリートのジャングルではまず見られない光景である。
都会では多くの物事が組織化され、
効率的かつスムーズに処理される。

私は東京近郊に育ったので、
私にとってその効率性は当たり前のことであり、
その流れが一度乱されると大きな戸惑いを覚える。

例えば東京の朝のラッシュアワー、
スーツを着た人々が次々と電車に飲み込まれ、
そして吐き出されていく。

そんな中事故等で一度ダイヤが乱れると一大事だ。
人々はとたんに表情が険しくなり、
その不都合を埋めようと次々に携帯電話を取り出す。
会社へと向かう足取りは皆早足で、互いのことなどに関心はない。

しかしここウズベキスタンでは時間がゆっくりと流れている。
道行く人をながめていると、
それぞれにそれぞれの生活があるんだろうなあとつい想像して
しまうのだ。

例えばバザールの帰り、たくさんの果物を手押し車に載せて歩いて
行くお父さんは、これから奥さんの待つ家に帰り、今日の収穫を
自慢するに違いない、などとつい想いをはせてしまうのだ。

妙に生活感がある。
言ってみれば「生活臭い」それがまたいいのである。

それからもうひとつ。
ウズベキスタンの人々からはなんだかとてつもない「生命力」を感じる。
これは都会に住む私達が知らず知らずのうちに失いかけているヴァイ
タリティである。
田舎で子供たちは土の上で、砂ぼこりをあげながら走りまわり、
無邪気に遊ぶ。

一体この国にはアトピー性皮膚炎や花粉症といったものが
あるのだろうか?(私はまだ聞いたことがない)

もしも日本とウズベキスタンが大地震や大洪水などの自然災害に
みまわれたとしたら、ウズベク人のほうがその置かれた状況に
速やかに対応し、生き残る人が多いのではないかとさえ思える。

そしてそんな人々に囲まれていると、
こちらもつい日常の細かい嫌なことも忘れ、
活力が沸いてくる気がしてくる。

そこには私達の日常とは違う時間がゆったりと流れ、
私達に元気を与えてくれる。
それがウズベキスタンなのだ。

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ディンケルスビュール 子供祭り

Atogaki_3 

この街に一歩足を踏み入れると、
まるで中世にタイムスリップしたかのような不思議な感覚に襲われた。

レンガ作りの家々、
石畳の細い路地、
城壁に囲まれた小さな街は、この祭りの間ノスタルジックな衣装に身を包んだ地元の人々であふれるからなおさらだ。

子供が主役のこの祭り、
子供のかわいらしさもさることながら、若者や大人たちも様々な衣装と趣向をこらした演出で私たちを楽しませてくれる。

冬が暗く長いドイツにあって、
夏のあたたかい陽光に包まれる7月、
Kinderzecheという時間旅行にぜひまた出かけたいと思う。

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ドイツ 牛追いまつり

Atagaki 

翌日の牛の追い出しを見るために、
夜にAppwnzelの山中のホテルに到着した
私は、夕食をとりに階下のレストランへ行った。

そこにはカラフルな民族衣装を身につけた地元の青年たちがギターを演奏し、
そしてヨーデルを歌い始めた。

春の到来の祭り、実りの夏、
収穫感謝祭などスイスの祭りでは必ずといっていいほどヨーデルが歌われる。

険しい山国で孤立した農牧生活を強いられていた農民たちは、
谷間を越えて連絡を取り合うため裏声で叫び合ったそれがやがてメロディを持ち、
歌となって村祭りなどで歌われるようになったという。

彼らの澄んだ歌声を聴いていると、
はるかアルプスにやってきたことが実感として伝わってくる。
静かでやさしいメロディに聴き入る人々。
静寂の中で、夏の訪れを祝うヨーデルが山間に響いていく。

夜は更けていき、
明日早朝の牛たちの到着を心待ちにする気持ちが徐々に高まっていく。

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ドイツ カーニバル

Atogaki_4

ゲルマン人にとっては、元来冬と夏のふたつの季節しかなかったそうだ。
そこから「冬と夏の戦い」「冬送りと夏迎え」という概念ができて、それが農耕や牧畜などの農民の伝統的生活と密接に結びついてできた世俗的行事がこれらの祭りなのだろう。

歴史あるドイツはその祭りの内容も時代による影響を受け少しずつ変化し、地域による特色もかなり強く出ている。

今回からのドイツの祭り3部作で、「ビールとソーセージ」以外のドイツを感じていただけたらと思う。

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イラン~シーラーズ

Message_3                              イランを旅して感銘を受けたことのもうひとつは、人々が本当に親切なことだ。
初めて訪ねた街エスファハンでピクニックに誘ってもらったことに始まって、
私は行く先々の町でイラン人の温かさにふれることになる。

シーラーズで出会った、昔日本に住み働いていたというカウスさんは、
一日かけて様々なところを案内してくれた。
おまけに行った先の入場料や私のカメラの電池代まで出してくれて、
さらにこれだけは私がごちそうしようと心に決めていた夕食まで逆にごちそうになってしまいとても恐縮したのを覚えている。
カウスさんは「日本にいた時日本人にはとてもよくしてもらったから、
私も日本人を歓迎したい」と言っていた。

こんなに無条件に親切にしてくれると、
こちらは「何か裏があるのでは?」とつい敬遠してしまう。
カウスさんとは初めて会ってから、
次に会う約束をするまでほとんど時間がなかったこともあって、
そんな疑念が全くなかったわけではない。
でも心から親切にしてくれるカウスさんや、
初対面の私に「うちに泊まっていってもいい」と言ってくれたカウスさんのお母さんを見ていると、
最初ほんの少しでも疑いの気持ちを持った自分が恥ずかしく思えてきた。

テヘランの絨毯屋で働くエブラヒムさんは、
やはり2年間日本に住んでいたことがあるという。
彼は通訳をかってでて私を他の店に案内してくれただけでなく、家にも招いてくれた。上がこのときの写真である。

エブラヒムさんが日本に住んでいた頃の写真や家族の写真などを見せてもらいながら、
楽しいひとときは矢のように過ぎていった。
帰りがけにエブラヒムさんの愛息アリレザくんは、一枚の小さな絨毯をくれた。
きっと子供部屋で彼自身が使っていたものなのだろう。
私はすごくうれしくてアリレザくんを抱きしめ「ありがとう」を言うと、
彼は私の頬にチュッとキスをしてくれた。

エスファハンのピクニック以来すっかり仲良くなったベールーズさん一家には本当にお世話になった。
何度もおうちにお邪魔して、食事をごちそうになった。
私たちは片言の英語で初めはたどたどしい会話だったが、
親しくなるに付け不思議と心が通じ合うのを感じた。

最後の日ベールーズさんの家の奥さんエルハムは
「あなたたちが行っちゃうのは悲しいわ」と言い、
彼女がしていたほっかむりのスカーフを止める小さなクリップを、ひとつ私のスカーフに付けてくれた。
彼らは私たちのタクシーが見えなくなるまでずっと手を振って見送ってくれた。

見ず知らずの私にここまでしてくれた人達・・・本当に感激だった。
私は外国人に偏見を持たず、ここまでやさしくできるだろうか?
いや、同じ国の人にさえここまで思いやりを持てるだろうか?

イランを旅して彼らに出会えたことは、かけがえのない思い出になった。
今回受けた恩は、私もいつか誰かにきっと返そうと思う。
そうすることが彼らに対する恩返しのような気がするからだ。
人を思いやる温かい心をたくさんおみやげにもらった、そんなイランの旅だった。

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イラン~テヘラン

Message イランを旅して日本とイスラムの文化の違いには驚かされるばかりだった。
イランはイスラム教シーア派が多数を占め、
普段の生活でも様々な戒律が定められている。

皆さんもご存知のとおり、
イランの女性はスカーフまたはチャードル(体を覆う黒い布)で髪や体のラインを隠さなければならない。
「美しいもの、心を惑わせるものは隠しましょう」ということらしい。

これは旅行者も同じで、男性は宗教施設内以外特に制約はないが、女性である私は現地でチャードルを調達することになった。
4月といっても天気の良い日は気温も20度を余裕に超えるこの国では、まるで携帯用サウナを背負って歩いているようで、辛かった。

それから今回マシュハドを紹介するにあたって大変残念に思うことがある。
それはマシュハドの最大の見所、
ハラメ・モッタハル広場(ハラム)をお見せできないことだ。

ハラムはふたつの寺院、6つの神学校、ふたつの博物館、図書館
そして4つの広場から成る一大宗教施設だ。
入り口で荷物を預け、ボディーチェックを受けて、中に入る。
つまりどんなに小さなカメラも持ち込めず、内部はすべて撮影禁止なのだ。

敷地内に足を踏み入れると、その豪華さに目を奪われた。
建物壁面のモザイクは青の単色ではなくて、
黄色やベージュなど様々な色が混ざり合って微妙な色合いの美しさを醸し出している。

ドーム天井は鏡のモザイク張りで、
まるで万華鏡の中にいるかのようにきらびやかだった。

また夜には建物全体がライトアップされる。
暗闇の中で宝石のように輝きを放つその華やかな姿には、ため息が出るほどだった。
それなのに写真が一枚も撮れないなんて!!

建物内部が撮影禁止というならまだ分かるが、どうして外でもだめなのか。
納得がいかず係の人に尋ねると、
なんでも1994年に霊廟内で爆弾テロが起こり、
それ以来厳重な警備体制がしかれているという。

理屈としては分かる、
しかしこれほど壮大で美しいものを写真として残し公開できないなんて、宝の持ち腐れだと思う。

テロの脅威を危ぶみ囲い込みをするなら、
それは世界中のどの遺跡にも寺院にもあてはまることで、
そうなると私達がその素晴らしさに触れる、
その国独特の文化を理解するチャンスは極端に減ってしまうのではないか。

先ほどの女性のチャードル着用にも通じる話だが、
美しいものこそそれを表し、
その価値をみんなで認め合い、
分かち合うべきではないのだろうか。

もちろんイスラム教独自の理念があってのことだから、
それを批判するつもりはないが、宗教色の薄い私にはそう思えてならない。

特に世界遺産に匹敵するようなこれほど素晴らしい寺院は、
本来の宗教的目的はもちろんであるが、それ以外にも多くの人に知ってもらい、
その素晴らしさを多くの人に堪能されるべきだと思う。

このハラムがいつか撮影可能になり、
多くの人々がその美しさに触れることができるようになることを祈る。
そしてそれによって今までなじみがなかったイランという国に興味を持ち、
その歴史や文化を理解しようとする人が増えればそれは喜ばしいことではないか。

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ヴェネチア カーニバル

01 「いつかヴェネチアのカーニバルを見たい」
そんな私の願いは、イタリア訪問3回目にしてやっと叶った。

「できれば私も仮装したいなあ・・・」なんて夢見ていた私・・・実に甘かった。
現地で衣装をレンタルしてくれる店は確かにあった。
店にある衣装も中世ヨーロッパの趣があって素敵だった。
しかし、それでは決して歯が立たないのである。
今回紹介した豪華絢爛な衣装を身につけた彼らには。

おそらく彼らは何ヶ月にも渡ってデザインを考え、
素材を探し、服を仕立て、
そしてさらに重要な仮面や小物をトータルにコーディネートしているに違いない。

サンマルコ広場やとりまく観客をまるで我が物のようにふるまう自信と気品は、そんな熱意に裏付けられている気がした。

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